高校1年生の必修科目「現代の国語」において、生徒たちがディベートを行いました。
 ディベートは話す・聞く、読む、書く、問いを立てる、調べるといったあらゆる言語能力を総動員する言語活動であり、本校が掲げる3つの教育の柱の1つである「課題探究型授業」との親和性が高いものです。
 中学時代に経験した「制服の是非」などの日常的な論題から、「日本は難民認定の基準を大幅に緩和すべきである、是か非か。」という国際的で日常生活から離れた難易度の高いテーマに変わり、水都生はこれまでにない挑戦に直面しました。



 高校から入学した水都生の中にはディベートそのものが初体験の水都生も多くいました。そのような水都生には一段と高いハードルだったことでしょう。しかし、最終的にはチームでの準備とディベートを経て、それぞれの学びを個人の意見論述に結実させました。
 水都生の意見論述には、チームで書き上げた立論をベースにした自分なりの意見、他のグループの根拠、対戦相手の反論への応答、試合を通じて生まれた新たな問いの探究を盛り込んだ記述が見られました。

 本校では授業の中で国際的な問題を扱うことがあります。例えば、高校2年生のIB英語では、「難民」よりも広い範囲で「移民」に焦点を当てた単元が行われています。
https://osaka-city-ib.jp/blog/senior/entry-591.html
 授業者として、彼らが本単元での学びを今後の学びにも活かすことができると確信しています。
 また、教務部主催の研修では、事後課題の主体性評価に関する研究授業としてこの単元を提示する予定です。さらに、来年2月に行われるYMCA研究発表会2023においても、「国際的視野を育む高等学校国語科教育実践-ディベートで難民問題を扱う」という題目でこの単元の成果と課題を発表する予定です。



 教える立場に安住せず、生徒に負けない探究を続けていく所存です。そして彼らが国際的な視野を持ち、課題に立ち向かえる力を養える環境を整えることに尽力していきます。
 
(国語科・IB Committee 濱野天司郎)


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