兵庫教育大学大学院より、江濱悦子先生がインターン生として来られました。
江濱先生からメッセージを頂きました。ぜひ最後までご覧ください。


私のバックグラウンドと水都に来ることになった経緯


 大学を卒業した後、公立の中学校にずっと勤務してきました。これまですべての子どもたちが楽しく学校で学べるような環境づくりに努めてきました。学校は学ぶ場所ですが、生徒だけが学ぶ場所ではなく、教員も学ぶ場所です。私も沢山の失敗の経験を通して、多くの生徒、先生、保護者、地域の方々から学びました。「学校は人が集う場所であり、集っている人はお互いに影響しあっており、おおいに学びに影響を与えている」と思います。私が今までに居心地が良いと感じる学校は、集う人一人ひとりの良さを引き出し、お互いの影響力を良い方向に活かそうとしている人たちがたくさんいる学校でした。

 このような経験を通して現在、兵庫教育大学の大学院学校経営コースで「リーダーシップ」を研究しています。リーダーシップと聞くと、カリスマなリーダーを思い浮かべたり、一部の人が持っているものと捉えたり、中には私はリーダーシップとは無縁とお考えの人もいらっしゃると思います。しかし、私は「リーダーシップは権限のある人だけではなく、トレーニングをすれば誰でもリーダーシップを発揮できる」という考え方を持っています。自分が所属しているチーム(組織)の中で、チームのゴール(目標)に向けて、自立して自分ができることを率先して行い、誰かがリーダーシップを発揮しているときは他の人はできることを自ら考えてリーダーシップを発揮している人を支援することのできる場―――このような場であればみんな安心して学べるのではないと思います。

 水都国際中学校・高等学校は「新しい学校を創る」というコンセプトで生徒も先生方も一緒になり頑張っている学校です。様々なバックグラウンドのある先生方が集い、お互いに良い影響力を出し合い、生徒の学びを支えている場面を多くの場面で観察することができています。ずっと公立の学校に勤務している私にとっては、両者の違いに驚き、その違いはどこから起こるのか考えることが楽しいです。

 もちろん強みだけでなく弱みもあります。ただ、ここにいてすごく感じるのは「創っている」という感覚です。トライアンドエラーの中で、管理職の先生方はお立場的に大変なご心配もあると思いますが、この学校には「未来を生きる子どもたちにとってより良い教育とは」という視点が常にあるように思います。

水都生の印象

 生徒さんは元気で前向きな印象です。「OECDラーニングコンパス(学びの羅針盤)2030」の生徒エージェンシー(変化を起こすために、自分で目標を設定し、振り返り、責任をもって行動する能力)が身についている生徒がたくさんいらっしゃるな、と感じています。様々な生徒さんの活動の様子を見ていて、とても頼もしく思います。これまで、たまたま帰宅方向が一緒になり、何人かの生徒さんと偶然お話をする機会があったのですが、生徒さんはとても気さくで、私に対してもよく知らない先生に対して話すというより、個人として―――1人の人間として話すという感覚がありました。これからの生徒さんの活躍がとても楽しみです。



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